歯科矯正の方法の1つに、マウスピース矯正があります。マウスピース矯正は、そう重くない症例に対して行われるものです。たとえば「歯並びや噛み合わせが悪いけれど、ワイヤー矯正が必要なほど深刻な状態ではない」などという場合です。目立たない・脱着自由など手軽さがマウスピースのメリットですが、費用が安くないなどデメリットもあるものですから、じっくり検討してから決めるようにしましょう。
マウスピースには、スプリント、ナイトガード、アライナーなど多くの種類があります。さまざまな目的で使われていますが、歯並びや噛み合わせの矯正が目的の場合には、アライナーというマウスピースが用いられます。アライナーは透明なので、クリアアライナーとも呼ばれます。
アライナー(クリアアライナー)によるマウスピース矯正の手順を説明します。まずは歯医者で歯を型取りして、オリジナルのマウスピースを製作します。マウスピースが出来上がったら、歯に装着して矯正を行います。矯正の効果を着実に出していくためには、1日20時間は装着する必要があります。
装着を2週間ほど続けたら、新しいマウスピースと取り換えます。新しいマウスピースも、はじめと同じように1日最低20時間装着します。マウスピース装着→約2週間後に新しいマウスピースに交換して装着、というサイクルを何度か繰り返すことで、少しずつ歯並びや噛み合わせの矯正をはかっていきます。
マウスピース矯正は、0.3mm~0.5mmずつのペースで、歯を移動させていきます(インビザラインの場合は0.25mmと決まっています)。もどかしく感じるかもしれませんが、一気に移動させようとすると歯を痛めてしまいます。微細に形をかえて製作したマウスピースを次々に交換・装着していき、少しずつ圧力をかけて、無理なく歯を移動させていく…これが、マウスピース矯正のポイントなのです。
アライナーによるマウスピース矯正のメリットとデメリットを、以下にまとめてみました。
― メリット ―
※マウスピースは、プラスチックやシリコンでできています。
― デメリット ―
マウスピース矯正の費用は、基本料金だけでも30万円~60万円くらいします(おおよその相場です)。決して安価に受けられる治療ではありませんから、よく考えてからご決断ください。
費用負担を小さくしたい場合、医療費控除の制度を利用する方法もあります。医療費控除の制度とは、一年間で計10万円以上の医療費を払っていた場合、確定申告を行えば税金の一部が戻ってくるという制度です。金額や手続き方法など詳しく知りたい方は、以下の国税庁のサイトを参考にしてください。
医療費を支払ったとき(医療費控除)|所得税|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm
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